アルバイト
上田学園の宿題でアルバイトがあったのでやりました。
まぁ、海外旅行のための小遣い稼ぎもありますが。
さすがに親に全額支給してもらうのもしびなくて…。
でも本当は全額自分で好きなことに使いたい。
で、アルバイトの内容ですが
「学童保育」
で、子供達の相手をするというものです。
ちなみに兄貴の仕事先。
兄貴がちょっと怪我で出れなくなったので
代わりに行くということで。
そしていざ行ってみると
まずその環境というか地形に驚いた。
聞いていた道を歩いていくといきなり道路がなくなり
ただの道と化した。
それも林を適当に切り分けて作ったような道。
「本当にこの道でいいのかなー」
と凄まじく思った。
しばらく歩くと、道はあっていたようで
たどり着くことができた。
でもなんで林の中に…。
そして学童保育の中に入ると
子供達に
「あんただれー」
と聞かれた。
とりあえず
「た○やの弟だよ」
というと子供たちは納得した。
でも全然似てないと言われた。
ま、うちの家族はみんな似てないし
いつも言われることなのでさして気にすることでもないのだが
子供達から観ると、似すぎていない兄弟は少し珍しいようだった。
そして子供達に最初に尋ねられたことは
「た○やのことを金属バットもって追い掛け回したってホント」
ということだった。
「な、なんでそんなこと知ってるの?」
「た○やに前聞いた」
ということだった。
(あの兄貴、なんてことを子供達に)
と思った。
そして他にも何か変な昔話をされていないかすごく気になった。
とりあえず荷物を置くと
早速子供達が寄ってきた。
「ウノしよう」
ということでとりあえずはじめた。
はじめてから少したった時に気づいたのだが
周りに女の子しかいなかった。
それも低学年の。
しばらくすると近くに雷が落ち停電が起こった。
「きゃーーーー」
と叫びながら女の子が飛びついてきたりした。
停電が直っても離れてくれなかったけど。
その後歩いていたら
女の子達が足に引っ付いてきた。
(まっ、いっか)
と、そのままの状態で歩き回っていたら
足に引っ付いている女の子達がズボンをいきなり引っ張ってきた。
僕はズボンをとりあえずおさえ
「ヤメイ、ズボンはダメー」
と、ひきつり気味の笑顔で叫んだ。
なんてったってベルトつけてなかったから…。
ピンチだった。
それからお菓子を食べたりなどしてその日は終わった。
この日は雨が土砂降りだったため外で走り回ることもなく
さして体力を使わずにすんだ。
でも
それからは地獄のようだった。
バイトの日は来る日も来る日も晴れ。
晴天だ。
プールの時間は
なぜか男子下級生達に上に乗られ
「しゅっぱつー」
とか言われて
3,4人の男子を担いで歩きまわされた。
いくら小学生の下級生でも
何人も担げばさすがにきつい。
バテテ少し休ませてというと
「いいよ、10秒だけね」
「マジですかー」
それから
「1、2、3、4……」
てメチャクチャ早口。
「今のって、5秒もなかったんですけど」
「いいからいいから」
とまた歩きまわされた。
でもこの日はまだましだった。
次のプールの日では
子供を相変わらずかついで
子供たちから必死で逃亡していたから。
なんてったって
海水パンツ狙ってくるんだもん。
こっちも全力で逃げる。
でもさすがに担いで走り回るのはしんどかった。
海水パンツに何度か子供たちの手がふれたし。
まぁ、脱がされはしませんでしたけど
あの悪魔っ子たちは。
そんなこんなでプールがあった次の日は
たいてい疲弊して動けませんでした。
休みの日だけだけど。
でもプールがなければないで
女の子たちに引っ張られて
裏にある学校の校庭で鬼ごっこなどをさせられた。
これまたしんどい。
小さいころはなんとも思わなかったが
今やってみると
凄まじくハードなスポーツに感じられる。
なんで子供達はあんなに
半永久的に走り続けられるんだ。
こっちは100メートルも走れば
しんどいのに。
全力で追いかけると手加減しろと注意をされるし。
よって
永遠に鬼をやらされた。
ま、それでも鬼ごっこはまだまし。
ポコペンになると
相手を捕まえるとき
「〜見っけポコペン」
と、人の名前を叫ぶのだが
「〜見っけポコペン」
と言おうとした瞬間
(な、名前がわからん…)
ということでこちらも永遠と鬼。
無敵状態の子供が何人かいたから。
名前は覚えないとね(反省)。
その後
神経衰弱などもしたが
はっきり言って勝てなかった。
強い
なんて記憶力だ。
さすが脳細胞がいっぱい生きているだけのことはある。
俺のように脳細胞が死滅の一歩をたどっている人間とは違う。
なんかこの時あるアニメのセリフが思いついたし。
「ザクとは違うのだよ、ザクとは」
って。
なんか悔しい。
で、何度も挑んだのだがやはり勝てなかった。
あと
子供というのは面白いもので
三年生くらいの子が実は一年生で
「三年生だと思ってた」
といったらすごく喜んでいた。
逆に二年生に
「えっ、一年生じゃなかったの」
と言うと
「二年生だもん」
とへそを曲げられた。
でも
この年になると
一年生〜六年生まで
さして変わらなく見える。
だが
子供達からすると一年生と二年生ではそうとう違うようだ。
まぁ
確かに自分が小学一年生だったころを思い起こすと
六年生とかがそうとう大きく見えたような気もする。
時の流れというものは不思議なものだ。
そしてバイトの後半。
今まで以上にきつかった。
理由は風邪を引いてしまったからだ。
とりあえず盆休みの間に風邪を治そうと
パブロン飲んだり喉ヌールスプレーをかけたりしたが
やはり治らず
その状態でプールなどをやった。
3年生くらいの子とかは
少し遊びを手加減してくれたが
下級生の子達は遠慮なし。
全力で遊びを要求される。
そのため
ゴホゴホ咳をしながら鬼ごっこなどをし
走りまわされた。
よってバイト最終日の次の日は
ぶっ倒れて動けなかった。
きつかったー。
で、今回のバイトで思ったことは
動くものを対象とする仕事はすごく大変だと言うことだ。
今までも肉体労働系のバイトは何度かしたことがあるが
今回ほどバテルことはなかった。
それは相手が動かなかったからだろう。
動いたとしても単調に物が運ばれてくるだけで
予想外の動きをするということがなかったからだ。
だが
子供たちの動きは予想外も予想外でいいところだ。
動く、動く、動く。
それも予想不能な軌道を描いて。
足の速さなどはこちらのほうが上だが
メチャクチャな動きと、止まらない足にほんろうされ
バテバテの状態で子供達を追いかけることになる。
そんな状態で元気な子供達を見ると
まるでこちらの体力が吸われているようにさえ感じる。
ま、そんな感じでバテテ帰るわけなんで
帰り道がつらい。
学童保育所から駅までが離れているからだ。
片道二キロぐらい。
まぁ
「片道二キロなんてラクじゃん」
と思うかもしれませんが
確かに行きは楽です。
でも帰り道がつらかった。
帰るときには子供達に振り回され
足はかなりガクガク状態ですし。
で、結局
家から最寄り駅までの歩きもいれると
バイト先との間を
往復六キロくらい歩くことになる。
子供達と走り回る+六キロ。
俺はなにを考えているんだ。
それもこのクソ暑い中。
でも
いっか、楽しかったし。
しかし
今思うと本当に凄い環境だった。
カブトムシとかが木にへばりついてたし。
でも子供達にはいい環境かもね。
自然がいっぱいで。
と
まぁ、アルバイトの話はこの辺で終わりにしますか。
それじゃぁ
少年、少女たちよ
楽しかったよ
ありがとう。
俺みたいなバカな生きかたするなよー。
そんじゃぁね〜。
では、さようなら。