2009年3月18日(水)

 

コーヒー

 

上田学園に入りたての時、コーヒーを作ろうと思って、教わった通りにコーヒーメーカーをセットした。しばらくして無事にコーヒーができあがる。そしてコーヒーをすすった野原先生が開口一番、「何これ!」と叫んだ。私は間違えて紅茶とコーヒーを混ぜて、すごい味のコーヒーを作ってしまったのだった。私は「自分への罰として」と言ってそのコーヒーを飲んだことを覚えている。

それ以来3年間、私は上田学園のコーヒーを飲み続けてきた。今ではすっかり上田学園のコーヒーの愛好者である。

先程のような失敗があったとはいえ、普段コーヒーを飲む生徒があまりいなかったこともあり、私がコーヒーを作ることは多くなった。私がヨーロッパ研修旅行に行かなかった時に、上田学園なじみのコーヒー店に自転車で買いに行ったこともあった。授業が遅くなって夜中まで学校にいた時は、かれこれ10杯以上は飲んでいたこともあった。今は多少量は減ったが、それでも変わらず毎日コーヒーを飲んでいる。

その香ばしい香りを嗅ぐと、気持ちがどことなく安らぐ。コーヒーならば、普段なら嫌がるような苦味や酸味も楽しむことができる。そしてその感触はしばらくの間、口の中に残り、私の心を捉えて離さない。結果、また一杯次のコーヒーを飲むことになる。

コーヒーは上田学園における一つのシンボルであると思う。みんながコーヒー片手に授業をすることもできるし、コーヒー片手に語り合うこともできるからである。

コーヒーは、ただの飲み物ではない。昔、イギリスでコーヒーハウスができた当時、そこで人々が自由に議論をすることができた事から、「1ペニー大学」と言われていたように、コーヒーは、人と人が腹の底を割って話し合ったり、仲良くなく話をしたり、落ち着く時間を持ったりするための手助けをしてくれる。そして現在の私達は、無意識に、コーヒーのそういう役割を認識している。

そんなコーヒーみたいな存在感が、私の人間関係における理想だ。

昨日今日は春の陽気になってきた。もう、コーヒー片手に、街を気軽にぶらつける季節である。

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