2007年8月25日(土)

 

ヒロシマナガサキ

 

今年の夏は、はな子のドラマがあったり先生方からのお話があったり、戦争について考えないとな、という気持ちでいました。そんな時に、この映画がやっていることを知りました。日系アメリカ人が原爆のドキュメンタリーを撮るというのは面白いな、とまず思いました。

「ヒロシマナガサキ」のスティーブン・オカザキ監督は、アカデミー短編ドキュメンタリー賞を取ったこともある、日系アメリカ人監督です。この映画は、アメリカの大手ケーブルテレビ局HBOで8月6日(広島に原爆が落ちた日ですね)から1ヶ月間放送されるために制作されたものです。たくさんの人に見てもらうには一番良かったのでしょうか、日本では映画館で上映されています。

映画は、日本の若い人たちへの1945年8月6日に何が起きたか(広島に原爆が落ちた日)を知っているかどうかのインタビューで始まります。みんなその日に何が起きたか分かりません。ちょっとうつろになったところに、被爆者の方たちのインタビューが進んでいきます。

中学生の時に広島に修学旅行に行った時、原爆資料館に行ったけれど、時間切れで全部を観ることができませんでした。映画を見ながらそのことを思い出し、私は今まで原爆についてあまり知らなかったんだな、と痛感させられました。被爆者の方々の体験したことは本当に、つらい、厳しいもの。原爆を落とす時にいた米軍関係者のインタビューが間に入り、被爆者の方の証言が続きます。

内容は、当時の貴重な記録映像やテレビが流れますが、基本的には正統なものだったのでしょう。(とはいえ、ナレーションがないのは印象的でしたが。) 原爆の脅威を、押し付けがましくなく、見せてくれたと言えます。

ところで、実はこの映画を知ったのは某SNSで、私が好きなバンドの音楽が使われているという所からでした。(後で、新聞やテレビで宣伝していたことは知りましたが。) 意表を突かれましたが、おかげで見に行く気になれました。音楽も、不謹慎ですが、廃墟になった街によく当てはまっていました。

見ていて痛ましい映像が続きましたが、でも見に行ってよかったとも素直に思えました。見た後は、高校の頃に見れなかったものをようやく見れた、という気持ちになりましたね。

見に行ったのは、お盆時の日曜日でした。やはり時期もあったのでしょう、客席はほぼ満員でしたね。年配の方が多かったですが、私のような若い人も混じっていました。東京では、まだ神保町の岩波ホールでやっています。できれば、私のような若い人に見て欲しい映画です。

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